最近ドンキホーテの韓国コーナーでも見かけるようになった「安城湯麺」。
皆さんはどんなラーメンかご存知ですか?
韓国で人気がないと海外輸出までしないのでは…一体どんなラーメンなのか気になる方のため、今日は辛ラーメンで有名な農心のもう一つの大ヒット作、「安城湯麺」の誕生ストーリや作り方のご紹介です。
安城湯麺(アンソンタンミョン)とは?
安城湯麺は、1983年韓国の代表食品会社「農心」が販売したインスタントラーメンで韓国では知らない人はいないほど有名な韓国定番のラーメンです。
安城湯麺が発売する前、韓国No.1ラーメンは鶏スープベースの三養ラーメンでした。農心は対抗馬として牛骨スープ味のラーメンを次から次へと生み出します。その中、安城湯麺の牛骨スープ味や辛さが韓国人の口にぴったり合い、大ヒットラーメンとなりました。
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安城湯麺の安城とは?
安城は韓国京畿道にある都市名で、スープの味に力を入れてた農心のスープ工場があるところです。
韓国語で、안성맞춤「安城ピッタリ」という言葉があります。昔から黄銅食器が有名な安城で作られた品は満足できる上等品だったことから、こういう言葉まで生まれたのです。そして、穀倉地帯と牛市場もあり、人情の厚い地方のイメージを持ったのが安城でした。
農心は、安城の知名度にスープの味を強調する湯を足し、安城湯麺という名前を付けました。
安城湯麺の味はどのように誕生したの?
안성맞춤「安城ピッタリ」の赤い文字をキャッチコピーとして!「私の口にピッタリ」という言葉で有名な安城湯麺です。
安城湯麺は、昔田舎の市場で味わうことが出来たウゴジ汁(大根の葉などを乾燥させたものを煮込んだ汁物)の味を再現してみようという提案のもとに開発されました。牛の骨と肉から煮出した深い味に、味噌と唐辛子粉が絡み合い、香ばしくてピリ辛のウゴジ汁の味をそのまま表現した…「引用:農心公式HP」
安城湯麺発売の1980年代は韓国ラーメンの黄金時代
1980年代は、韓国ラーメンの黄金時代といえるほど韓国ラーメン開発の拍車がかかった時代でした。
その時代に誕生したラーメンが、今ではすっかり有名になった農心ラーメンの四天王「ノグリ(1982年)、安城湯麺(1983年)、チャパゲティ(1984年)、辛ラーメン(1986年)」です。
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安城湯麺 種類
安城湯麺は、34年の間、味の改良はありましたが、シリーズ作を出したことはありませんでした。しかし2018年安城湯麺発売35年周年を記念し、青いパッケージの海鮮安城湯麺を発売しました。これで安城湯麺の味は2種類となりました(2020年9月基準)。
韓国国民が安城湯麺を好きな理由
安城湯麺と言えば、もう一つの絶対定着の理由のひとつ、「安くてうまい」ということです。
韓国の学生街などにある분식집(粉食屋:トッポギやオデン、キンパなどの軽食を売っている店)で出されるラーメンもほとんどが安城湯麺です。
このように、幼い頃の家庭の味、学生の頃お腹が空いた時に食べた思い出の味というところからも安城湯麺が愛されている理由でもあります。
安城湯麺(アンソンタンミョン)の作り方
シンプルに麺と粉末スープのみです。それから韓国では安城湯麺には卵が必須という感じです。
水550ml(カップ3杯)を沸かし、麺、スープを入れ4分30秒茹でます。
この細いちぢれ麺が特徴です。以外とのびやすいので茹で時間を少し短くするのもおすすめです。
通常卵は茹でる時に一緒に入れて混ぜる人が多いですが、スープの味がはっきりしなくなるので、今回は出来上がる手前に中央に落としました。
出来上がりました。
みなさんも「韓国の味」安城湯麺をぜひ食べてみてくださいね。
韓国の辛いラーメンが好きな方は少し物足りないかもしれませんが、韓国で昔から皆が慣れ親しんできたこの味を感じてみてはいかがでしょうか。