我が家では「Netflix」と「Amazonプライム」で韓国の映画やドラマを観ています。
久々心温まるドラマ「よくおごってくれる綺麗なお姉さん」を見た後、彼役の「チョンヘイン」にハマったので早速「チョンヘイン」の出演映画を調べてみました。
2019年夏に公開された「ユヨルの音楽アルバム(韓国語名:유열의 음악앨범)」という映画を見つけました。
静かで温まる韓国映画「ユヨルの音楽アルバム」
不思議なタイトルのこの映画…一体どんな映画でしょうか。これから紹介していきます。
映画の途中で歌手「ユ・ヨル」の歌が流れたり、テレビ画面に映ったりします。映画の最後にはちゃんと出演まで(^^♪。本当にあるラジオ番組が映画のタイトルに使われたんですね。
90年代のある日、小さなパン屋で偶然の出会いを果たした女子学生と無口な青年。それは、寄せては返す波のような、長く切ないすれ違いの恋の始まりだった。《出典:Netflix》
実は、この映画…歌手「ユヨル」さんの映画ではなく、純愛ラブストーリー映画です。
韓国の1994年から2005年を背景に、当時人気ラジオ番組の「ユヨルの音楽アルバム」が二人を繋いでくれます。
当時学生だった人には激しく移り変わる時代背景やファッション、音楽など、とても懐かしい映画だと思います。
それでは、「ユヨルの音楽アルバム」に出てくる食事シーンを中心に時代背景や韓国文化を分かりやすく説明していきます。
韓国で出所後、豆腐を食べる理由は?
映画の最初のシーンです。不運な事故に巻き込まれ、少年院に行った「チョンへイン」は保護観察で社会に戻ってきましたが、突然パン屋に行き、豆腐があるか聞きます。
結局、パン屋ではなくスーパーで買って片手に持って歩いてきています。一体なぜ豆腐を買いたかったのでしょう。
1.白くて純白な豆腐のように新しい人生に生まれ変わってほしい
2.刑務所ではよく豆ご飯が出ます。豆から豆腐はできるので、その豆腐を食べてもう豆(刑務所)には戻らないでほしい
1990年代の韓国のパン屋の人気商品は…
今は大きなチェーンベーカリーがが増え、すごいスピードで個人経営のパン屋が消えていきました。素朴で味のあるパン屋が本当に少なくなりました。
当時のパン屋では、揚げパンが人気でした。壁に書いてあるメニューは…
- 사각도나스 四角ドーナツ
四角に切って揚げて、粉糖をかけたドーナツです。今はどこも輪のドーナツが主流ですね!
- 고로케 コロッケ
日本のコロッケというより、パン生地を揚げるカレーパンに近いですね。中身は野菜や肉が定番でした。
- 꽈배기 クァベギ(ねじり棒ドーナツ)
「チョンへイン」が食べているのは2本の生地をねじって揚げた甘いドーナツです。
中華料理の出前少年は非行少年??
映画ではっきりとしない部分ですが、学校で転落死した友人と一緒につるんでいた連中は学校に行けない状況だったと思います。
ある日「チョンヘイン」が働いているパン屋にバイクに乗った少年が入ってきます。
そして、間もなく昔の仲間達がバイクに乗って集まってきますね。
もう縁が切れるはずだったのに、腐れ縁ってこういうこと言うのかな…。
映画でもパン屋に入って勝手にパンを食べたり、少し常識外れな友人。ちょっと荒々しくてドキドキします。
90年代の韓国では退学した学生がお金を稼ぎに行く場所といえば、ほとんどといっていいほど中華料理のバイクの出前でした。
当時、中卒は兵役も免除になる時代だったんです。しかし、2003年から中卒は兵隊に行くように変わりました。
《出典:京仁日報》
この写真は2010年頃、若者が出前のバイクで暴走している記事です。90年代は日本漫画の影響もあったのか、暴走族に憧れて危険な運転をする10代が多くいました。
バイクの中でも出前バイクの数が多かったことから、韓国人にとって、非行少年=出前少年のイメージを持ってる人も多いと思います。
素朴でも幸せ「ひとつ屋根の下の若者の食事」
「チョンヘイン」と「キムゴウン」二人はいよいよ恋人モードになり、半同棲生活になります。
「ユヨルの音楽アルバム」の感想
映画の感想としては、センチメンタルな映画が好きな人にはおすすめです。懐かしいK-popも雰囲気がよく楽しませてくれます。
韓国と日本は少し時代のずれもありますが、似てるところもいっぱいありますね。現在30~40代の方が観たら、懐かしくて切ないシーンが沢山登場すると思います。
少し前にあった建物が壊されて、あっという間にマンションが建ち並んだり、小さな商店がコンビニになっていたり…少し暗い雰囲気から一気に都会的に変わった時代で、とても共感できて切ない映画でした。
何よりも共演者2人の演技も良かったです。皆さんもぜひ一度観てくださいね。